当院の睡眠時無呼吸症候群（SAS）の診療の特徴

当院では、大学病院や総合病院での勤務経験を持つ院長が、循環器内科・呼吸器内科・耳鼻咽喉科などの専門医と連携し、全身的な観点から治療を行います。
睡眠時無呼吸症候群は「いびきの問題」だけではなく、全身疾患のリスク要因でもあります。そのため、必要に応じて医科と連携し、検査や精密診断を行いながら、患者様一人ひとりに最適な治療法をご提案します。

睡眠時無呼吸症候群とは？

睡眠時無呼吸症候群（SAS：Sleep Apnea Syndrome）は、睡眠中に何度も呼吸が止まったり浅くなったりする病気です。10秒以上の無呼吸が1時間に5回以上起こる場合に診断され、放置すると心臓や脳など全身に大きな負担を与えることが知られています。
呼吸が止まると血液中の酸素濃度が低下し、心臓や脳は酸素不足の状態に陥ります。その結果、高血圧、不整脈、脳卒中、心筋梗塞などの循環器疾患の発症リスクを高めるだけでなく、睡眠の質が低下し、日中の強い眠気や集中力の低下、倦怠感などの症状を引き起こします。

いびきや日中の眠気が気になる方へ

いびきは、空気の通り道（気道）が狭くなることで発生します。特に睡眠中は筋肉が緩むため、舌や軟口蓋が喉の奥に落ち込み、気道を塞ぎやすくなります。放置すると健康への影響が大きいため、早めの受診が大切です。

このような症状はありませんか？

• 就寝中に大きないびきをかく
• 家族から「呼吸が止まっていた」と指摘される
• 夜間に何度も目が覚める、トイレに起きる
• 朝起きたときに頭痛・口の渇き・喉の痛みを感じる
• 日中に強い眠気がある、集中力が続かない
• 運転中に眠気を感じたことがある

これらの症状が複数当てはまる場合、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

放置すると怖い合併症

SASを放置すると、次のような全身の病気を引き起こすリスクが高まります。

健康な生活を守るためにも、早期発見・早期治療が何より重要です。

お口と睡眠の関係

歯科が関わる睡眠時無呼吸症候群は、主に「閉塞性睡眠時無呼吸症候群（OSA）」と呼ばれるタイプです。これは、舌や軟口蓋、顎の形態などによって気道が物理的に塞がることで起こります。

顎や舌の位置

歯並び・噛み合わせ

歯科でできる治療：マウスピース（口腔内装置）療法

歯科では「マウスピース治療（OA：Oral Appliance療法）」を行います。
就寝時に専用の装置を装着し、下顎を前方に少し出した状態で固定することで、舌が喉の奥に落ち込むのを防ぎ、気道を広げる治療です。

特徴とメリット

• 睡眠の質が改善し、朝の目覚めがすっきりする
• いびきや無呼吸の回数が減少する
• 携帯性が高く旅行や出張にも持ち運び可能
• 手術不要で、身体への負担が少ない
• 継続的陽圧呼吸療法（CPAP）が合わない方にも適応

治療の流れ

日常生活でできるセルフケア

睡眠環境を整える

• 規則正しい睡眠リズムを保つ
• 寝室の温度（18～22℃）・湿度（50～60％）を適切に維持
• 寝る前の飲酒・喫煙・カフェイン摂取を控える

体重コントロール

鼻呼吸を意識する

よくあるご質問（Q&A）

まとめ

睡眠時無呼吸症候群は、単なる「いびきの問題」ではなく、全身の健康に深く関わる病気です。当院では、歯科的なアプローチに加え、内科・耳鼻科と連携した総合的な治療体制で、患者様の健康な眠りをサポートいたします。
「最近よく眠れない」「朝がつらい」と感じる方は、どうぞお気軽にご相談ください。
あなたの“眠りの質”が変わることで、毎日の生活も大きく変わります。