あごがカクっと音がするのはなぜ?― 放っておいて大丈夫? ―|恵比寿にある歯科・歯医者│恵比寿あごと歯のクリニック│顎関節治療

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あごがカクっと音がするのはなぜ?― 放っておいて大丈夫? ―

あごがカクっと音がするのはなぜ?― 放っておいて大丈夫? ―|恵比寿にある歯科・歯医者│恵比寿あごと歯のクリニック│顎関節治療

2026年1月04日

あごがカクっと音がするのはなぜ?― 放っておいて大丈夫? ―

院長の村岡です。

今回は、「口を開けるとあごがカクっと鳴る」「食事中にジャリジャリとした音がする」といったあごの音についてお話しします。このような経験をしたことがある方は、決して少なくありません。

実は、全体の約15%の方に何らかのあごの音があるとも言われています。

痛みがない場合、

「そのうち治るだろう」

「気にしなくても大丈夫かな」

と様子を見ている方も多いのではないでしょうか。

しかし、あごの音は医学的には「クリック」や「関節雑音」と呼ばれ、

顎関節症(がくかんせつしょう)の代表的なサインのひとつと考えられています。

あごの関節(顎関節)は、耳の前あたりにあり、下あごの骨と頭の骨をつないでいます。

口を開けたり閉じたりするとき、この関節がスムーズに動くことで、食事や会話ができます。

この関節の中には、「関節円板(かんせつえんばん)」というクッションのような組織があります。

見た目は鳥の軟骨のように、少しコリコリしたものですが、骨ではありません。

この関節円板があるおかげで、あごはなめらかに動きます。

健康な状態では、関節円板は正しい位置にあり、あごを動かしても基本的に音はしません。ところが、あごに負担がかかると、

・関節円板が前にずれたり

・形が変わってデコボコしたり

することがあります。

すると、口を開けるときに、

ずれた関節円板に一度引っかかり、それを乗り越える瞬間に「カクッ」という音が出ます。

これが、よく聞かれるクリック音です。

口を閉じるときにも同じような動きが起こり、開けるとき・閉じるときの両方で音が鳴ることもあります。

あごの音には、主に次のようなタイプがあります。

① カクッ、ポキッという音

関節円板が前にずれている場合に多くみられます。

あごを動かしたときに、引っかかりを乗り越えることで出る短くはっきりした音です。

顎関節症の初期に多いタイプです。

② ジャリジャリ、ミシミシという音

こちらは少し注意が必要です。

関節の骨の表面がすり減ったり、変形が進んだ場合に出る音と考えられています。

長期間続いた顎関節の負担が背景にあることが多く、レントゲンだけでなく、CTによる詳しい検査が必要になることもあります。

当院では、左右の顎関節を同時に撮影できる歯科用CTを備えており、こうした骨の変化も評価することが可能です。

音の種類や頻度、痛みの有無、続いている期間によって、対応は異なります。

必要に応じて、連携医療機関でMRI検査を行うこともあります。

「音はするけれど、痛くないから問題ない」

そう思われる方も多いのですが、必ずしも安心とは言えません。

音だけの段階でも、

・口が開きにくくなる

・あごが引っかかる感じが出る

・あとから痛みが出てくる

といった症状に進むことがあります。

特に、

・音がだんだん大きくなってきた

・鳴る回数が増えてきた

・たまに口が開かなくなることがある

このような場合は、一度専門的な評価を受けることをおすすめします。

あごの音は、ひとつの原因だけで起こるわけではありません。

次のような要因が、重なって影響していることが多くあります。

・歯ぎしり、食いしばり

・片側だけで噛む癖

・あごや首、肩の筋肉の緊張

・スマートフォンやデスクワークによる姿勢の乱れ

これらが続くと、顎関節や周囲の筋肉に負担がかかり、音や違和感として現れてきます。

顎関節症にはいくつかのタイプがあり、

「とりあえずマウスピースを入れれば治る」というものではありません。

大切なのは、正確な診断です。

当院では、まず丁寧な診査を行います。

・あごの動き

・筋肉の状態

・生活習慣

・噛み合わせ

これらを総合的に確認します。

そして、

「なぜ今、音がしているのか」

「どんな仕組みで起こっているのか」

「考えられる原因は何か」

を、できるだけ分かりやすくご説明します。

ご自身の状態を理解していただくことが、治療を進めるうえでとても重要だと考えているからです。

以前は、

・噛み合わせを治すために被せ物をすべてやり直す

・関節円板の手術を行う

といった治療が行われていた時代もありました。

しかし、現在ではこれらの方法は推奨されていません。

現在の治療は、

体の回復力を生かし、あごへの負担を減らす安全性の高い方法が中心です。

当院では、状態に応じて以下の治療を組み合わせて行います。

・生活習慣や姿勢のアドバイス

・あごの動きを改善するエクササイズ

・マウスピース(スプリント)療法

・筋肉の緊張を和らげる治療

・CTやMRIなどによる経過観察

あごの音は、体からの小さなサインです。

「まだ大丈夫」と我慢せず、

気になった時点で専門的な評価を受けることが、将来の痛みやあごの動かしにくさを防ぐことにつながります。

恵比寿あごと歯のクリニック 顎関節症専門外来では、日米の顎関節症専門医の立場から、丁寧な問診と検査を行い、長く安心して日常生活を送れるようサポートしています。

あごの音や違和感が気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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